コロナの影響で放送延期となった「MIU404」の代わりに傑作選が放送されることとなったドラマ「コウノドリ」。4月17日は2015年12月18日に放送されたシーズン1の最終回が放送されました。
シーズン1の最終回で扱われたのは、18トリソミー、死戦期帝王切開。名前だけ聞くと難しく感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、命の大切や重さを改めて痛感する神回でしたね。
出典:https://twitter.com/miu404_tbs/
「コウノドリ」シーズン1の神回で18トリソミーの息子に向き合う両親
18トリソミーとは、エドワーズ症候群とも呼ばれており、染色体異常により発症する先天性疾患群のひとつです。ドラマ内で登場した森口尚人くんがこの18トリソミーと診断を受けるわけですが、尚人くんの1日は他の人の数か月、あるいは数年かもしれないという現実を母親・森口亮子(奥貫薫)と父親・武史(戸田昌宏)は突きつけられました。
当然、亮子も武史もこの事実をすぐに受け止めることはできません。次第に心を開き尚人と会う決心をする亮子ですが武史は頑なに会おうととしません。これは決して武史が冷たいのではなく、息子が早く亡くなってしまうかもしれないという現実を受け止め切れていない故のことでした。
それでも前を向かなきゃいけないというのはそう簡単にはいきませんよね。その後、サクラ(綾野剛)から尚人を自宅に連れて帰るという提案を受けた亮子と武史は、尚人を連れて帰り自宅治療などの検討を始めます。
死戦期帝王切開にみる命の大切さ
一方、出産直前で入院中の妊婦・飯塚律子(木南晴夏)に異変が起こり、産科、新生児科、麻酔科、救命救急科が協力する緊急オペがはじまりました。
律子はQT延長症候群(家族性突然死症候群)にかかっていました。これは、突然脈が乱れて意識を失い発作が起きるというもの。律子もお腹の赤ちゃんも助けるため、死戦期帝王切開手術をすることに。
この死戦期帝王切開とは、母体心肺停止時に救命を目的として大動静脈の圧迫を解除するために施行する手術です。蘇生を続けながら帝王切開を行い胎児を娩出するという非常に難しい手術ですが、これをしなければ律子の命は助かっていなかったでしょう。
親と生まれてくる子供の命を同時に救うことが簡単なことでは言うまでもありません。ですが、どちらの命を救おうとする医者がいて、子供のために命をかける親がいる。「コウノドリ」ではそんな命の尊さや重さを訴えています。
神回なんて言うと軽く聞こえるかもしれませんが、傑作選の第一弾として放送された「14歳の母」に続き、18トリソミーや死戦期帝王切開を扱ったシーズン1最終回も紛れもなく神回でしたね。
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コロナが感染拡大している昨今、「コウノドリ」は命を大切さを改めて痛感するいきっかけになれる作品かもしれません。この時期だからこそ放送すべきドラマのように思います。